投資競馬ではいろいろな指数がありますが、その中でいちばん知られているのは「スピード指数」です。
現在においてスピード指数といわれている物の原型は、1975年にアンドリュー・ベイヤー氏が提唱した物が元祖だといわれています。
スピード指数の基本的な考え方は、「すべての馬が」「同一の馬場状態」「同一のコース」「同一の負担重量」で走行したと仮定し、そのタイムを比べるという物です。
具体的にいうと、それぞれの競走馬のレースにおける走破タイムをベースに、レースの距離・負担重量・馬場状態などを考慮して数値を調整して計算するというのが一般的です。
日本では、1992年に西田和彦氏が競馬雑誌や著書などで提唱したことがきっかけとなり、一般の競馬ファンにも浸透していくこととなりました。
では、スピード指数の計算式ですが、(基準タイムー走破タイム)×距離指数+馬場指数+(斤量ー55)×2+80となります。
例えば、「2001年10月27日」「東京競馬場ダート1600m」「57kgの騎手」「1分33秒3で走破した」という馬のスピード指数を求めてみましょう。
東京競馬場ダート1600mの基準タイムは、1.38.4であり、秒数にすると98.4となります。
走破タイムも、1.33.3を秒数にすると93.3となります。
0.1秒が指数1となるので、前者は984、後者は933となります。
そして、1600mの距離指数は1で、当日の馬場指数はー20なので、(984ー933)×1(ー20)+(57ー55)×2+80となり、答えは115です。
これが、この馬のスピード指数となります。
この指数が高いほど、速い馬ということです。
このように、スピード指数の考え方は、競走馬のタイムをベースに能力を数値で表した物であり、その核となるのは走破タイムです。
的中率の高い予想屋や、名の知れた競馬評論家の意見などは考慮せず、実際のタイムをもとに競走馬の能力を計算しようという考え方なのです。
このように、投資競馬における指数の中ではスピード指数がいちばん有名ですが、「これは予想には使えない」という意見も実はあります。
なぜかというと、レースの展開によってタイムが速くなったり遅くなったりすることは普通に起こりうるからです。
また、タイムに影響を与えうる要因というのは上述したよりもたくさんの物がありますし、「タイムを基にしただけでは不十分」という意見もあるので、他の指数も参考にしつつ予想を行うようにするとよいでしょう。